エピローグ



初めてのファミリーでの大仕事が成功裏に終わった数日後、今回の作戦に参加したメンバー全員が、大広間に集められた。
彼らを迎えたのは、笑顔のボスとアンダーボス、そして目を瞠るほどの様々な料理やスイーツだった。
まず口を開いたのは、ボス――蒼だった。
「みんな、今回はお疲れさま。みんなのおかげで、「S」の拠点を潰すことができ
た。ありがとう。今日はファミリーでの初仕事が成功したお祝いだよ。大したも
のは用意できなかったけど、好きなだけ食べて飲んで、疲れを癒して欲しい。」
隣に並ぶアンダーボス――碧も頷く。
「予想通り、大成功だったからな。蒼も腕によりをかけていろいろ作ったんだ。食
べてやってくれ。もちろん、プリンもあるぞ。」
そして、大広間にはファミリーの楽しげな声が響くのだった。
―The First Mission END―





そして……
奇跡が、起きた。

「おはよう、珪。」
夢だと、思った。
だって、その声は夢の中では何度も聞いたけれど、もう二度と聞けないと思っていた声。
ずっとずっと眠りについたままだった、最愛のひとの声。
バカみたいだけれど、頬を抓ってみた。痛い。
「なにやってるの、珪。もう、夢じゃないよ。」
カラカラと笑う声は、眠りにつく前となんら変わることなく。
夢の中で見慣れた笑顔は、そっと頬に触れても消えることはなかった。
「玲…ッ!」
ずっと眠りについていた玲が、目を覚ましたのだ。
それは、誰もが信じたくて、でも信じられなかった奇跡。
玲の手に触れる、確かに温かい。
情けないけれどポロポロと零れ落ちる涙を、白い指が拭ってくれる。
「ふふっ、俺、もしかして随分長い間、寝てた?
心配かけちゃったね、ごめんね?
もう大丈夫だから、みんなのところ…珪のところに帰ってきたから。」
目を覚ました玲に伝えたいことはたくさんあった。
蒼のこと、碧のこと、「組織」のこと、そして、新しいファミリーのこと。
しかし、その前に珪にはひとつ、どうしても伝えなければならないことがあった。
「玲、愛してる。世界中の誰より一番、愛してる。」
一瞬驚いたような顔をした玲は、しかし、すぐに満面の笑みを浮かべて。
「俺も、珪のこと大好き!誰よりも一番好き!
愛してる、ずっと一緒にいたい。もう、離れたくない。」
やっと伝わった、互いの想い。
抱きしめた玲の温もりを二度と離さない、珪は強く胸に誓うのだった。
~Special End~
【主催後記】
このたびは第1回コーデイベント「First Mission」にご参加いただき、本当にありがとうございました!
主催の都合で一度延期させていただいたにも係わらず、ファミリー全員に参加していただけて、心より感謝しています。正直、半数の方に参加いただけたらいいかな、と考えていたのですが、皆さんペアの方と調整していただき、とても素敵なコーデと文章を寄せてくださいました。主催者としてこれ以上嬉しいことはありませんでした。
実は、もしも全員の方に参加していただけて、ミッション・コンプリートになったら、ずっと眠りについていた玲を起こそう、とはじめから決めていました。
こうして実際に全員の方に参加いただき、晴れて玲は眠りから覚めました。皆さんのおかげです、本当に本当にありがとうございます。これからは玲もファミリーの一員として可愛がっていただけたら幸いです。
何かと至らない点ばかりの主催で皆さんにご迷惑をおかけしたり不安にさせたりしたと思います。それでも許して下さる心の広いファミリーの皆さんに出会えて、私も蒼たちも幸せです。
これからも是非、ペア同士、ファミリー同士交流を深めていただけたらと思います。
重ねてになりますが、本当に本当にありがとうございました。
大崎要


